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浮気・不倫調査について

【弁護士に聞きました】違法に取得されたメールは浮気を証明する証拠になりますか?

 

 

【弁護士に聞きました】違法に取得されたメールは浮気を証明する証拠になりますか?

 

<相談内容>

 

相談 土の過去の不倫のことが今も許せない自分がいます。 相手の女性から慰謝料を取りたいと思いますが、不貞(不倫、浮気)の証拠が問題で す。
しかも、過去のことです。 それで、HPをいろいろ見ているうちにこのHPに行き当たりました。

 

HPでは、離 婚する場合の証拠について取り上げられていますが、夫の不倫相手から慰謝料をとる 場合はどうなのでしょうか。
私は、内容からはっきり性行為があったとわかるメール(夫、相手の女性双方の分) を印刷したものを持っています。

 

このようなレベルなら不貞があったという証拠にな るでしょうか。
また、これは偶然パソコンに夫のパスワードが残っていたため、もしやと思った私が そこから夫のメールボックスまで進んで、知ったものです。
盗聴などは証拠として認められないということですが、この場合はどうでしょうか。 相談者は、法律事務所を訪れ、弁護士の意見を聴きました。

 

<説明>

 

【違法取得】

 

刑事事件では、違法に取得(収集)された証拠について、原則として証拠能力を否定 されます(証拠として法廷に提出することを認めない)。
その趣旨の判決は多くありま す。捜査機関の違法捜査を防止するために証拠能力を否定することが有効だからです。

 

民事事件では証拠能力について規定する法規はありませんが、民事事件でも同様な考 え方はあります。
民事事件では、違法収集証拠につき証拠能力を肯定した判例も、否 定した判例もあります。

 

他人の家に入る、暴力を使うなどの重大な違法行為の場合は、 得られた証拠は却下されるでしょう。
他人のパスワードを使って他人のメールボックスにアクセスする行為は、不正アクセ ス行為の禁止等に関する法律 3条1項 に該当します。

 

これに対する刑罰は、1 年以 下の懲役又は 50 万円以下の罰金と軽いです。あなたの行為は、これに当たります。
しかし、あなたの行為は、刑罰が軽く、しかも、同居の夫婦間の行為です。

 

あなたの 行為は軽い違法行為ですので、証拠能力は否定されないでしょう。
あなたは、メールを証拠として提出できるでしょう。

 

 

 

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【デジタル性】

 

メールは、デジタル証拠ですので、容易に改変ができます。
そこで、証明力に問題が あります。 メールを証拠に出した場合、私の経験では、「自分のメールである」と認める人(相手) が多いです。
相手の態度は次の通りです。

 

・ 自分のメールではないと主張する。
そういう主張すると、多分、裁判官から、裁判における全部の主 張につき、嘘との認定をされるでしょう。

 

・ 自分のメールであると認めて、「だが改変されている」と主張する。
当事者のどちらの主張が真実を述べているか裁判官が判断します。

 

・ 自分のメールであると、認めて、不倫はしていないと抗弁する。
この場合、相手は、メールが存在するのに、「不倫はしていない」 との合理的な説明ができるでしょうか。

 

【提出方法】

 

メールを証拠として提出する方法は次の通りです。

 

・ プリントして提出する。
簡単ですが、相手が、存在を否認しなければ、これで十分です。 相手がメールの存在を否認した場合、メールの存在、態様の証明 が、難しいです。
当事者が法廷で陳述し、メール取得の経緯につ いて説明し、裁判官に信用してもらうことになります。

 

・カメラでメール画面を撮影して、写真として提出する。
この方が、メールの存在を証明してくれます。
日時、発信者、受 信者の表示があるヘッダー部分も含めて撮影します。
特に、携帯 電話に入っているメールの場合は、スクロールさせて、撮影し、 数枚の写真として提出するとよいでしょう。
結局、裁判において、メールは、不貞を証明できることが多いです。

 

【証拠確保】

 

メールをサーバー上で消した場合は別ですが、自分のパソコン上で消した場合 は、復活できます。メールソフトの Import を使います。

 

判例

 

・ 東京地方裁判所平成18年6月30日判決

 

民事訴訟法は,いわゆる証拠能力に関して規定を置かず、
当事者 が挙証の用に供する証拠については,一般的に,証拠価値はとも 時間をかくとしても,
その証拠能力については,これを肯定すべきもの いまさと解されている。しかし,その証拠が,著しく反社会的な手段を用い,

 

人の精神的、肉体的自由を拘束する等の人格権侵害を伴う 方法によって収集されたものであるなど,
それ自体違法の評価を 受ける場合は,その証拠能力も否定されるものと解すべきである。

 

そして,使用者の同意なくして携帯電話からメールを収集する行 為 は,
通常,使用者の人格権の侵害となり得ることは明らかであ ないとなるから,その証拠能力の適否の判定に当たっては,
その手段方法や態様等が著しく反社会的と認められるか否かを基準として,考 察するのが相当である。

 

これを本件についてみるに,
原告は,Aの鞄や衣装ケースから携 帯電話を抜き出したり(原告本人),
洗顔中,着用しているジーン ズの後ろポケットから携帯電話を背後から抜き取り(原告本人, 証人A),

 

これを奪い返そうとしたAともみ合いになり,その際, 原告は,Aの顔面や脚部を数回,殴打するなどの暴行を加えた(証 人A)というのであるが,

 

その暴行の程度を証明する診断書や写 真等の客観的な証拠は提出されておらず,Aの証言を除いて,こ れを認めるに足りる証拠はない。

 

そうすると,原告が,Aの意に反して,本件法廷に提出された証 拠(甲6,7,9,ないし12 (枝番を含む。))を収集したこと は認められるとしても,

 

このことをもって,Aの人格権を著しく害する反社会的な手段方法や態様において,
これを収集したもの 名は体にいとまでいうことは困難であるから,前記各証拠が証拠能力を有し ないものとすることは相当ではない。

 

・東京地方裁判所平成17年5月30日判決

 

妻の他の男性との不貞行為につき、夫婦の貞操義務、同居義務、 は ること協力義務に違反するとして、
妻と男性に対し、共同不法行為責任 を認めた裁判で、被告Aは,原告から提出された被告Aのメール (甲1,以下「本件メール」という。)について,
原告が被告Aの 承諾もなく,勝手に認証を行い,閲覧, コピーしたものであって, 違法収集証拠であるとして、

 

証拠の排除を求めている。 そこで付言するに,証拠によれば,本件メールは,原告と被告A が共同で使用するパソコンの中に保存されていたものであること,
原告は,被告Aが,平成13年7月8日,行き先も告げずにマン ションを出て行ってしまったため,

 

共通のパソコンを開いて,メ ールを閲覧,謄写したことが認められる(甲7,なお,原告が,
認証を勝手に行ったと認めるに足りる証拠はない。)。以上認定の 事実に照らせば,原告が,被告Aの家出後,被告Aの所在や事情 を確認する必要から、

 

共通のパソコンを開いて本件メールを閲覧 したとしても,その取得方法が,民事訴訟における証拠能力を排 除しなければならないほど,
著しく反社会的方法によって取得さ れたものとは認められず,被告の主張は採用できない。

 

・東京地裁平成10年5月29日判決

 

夫が妻の不倫相手に対して慰謝料を請求した事件において、裁判 所は、別居後、妻が夫の自宅から盗み出した陳述書の原稿を、証 拠として認めなかった。
妻の行為に強い反社会性があるからと述 べた(判例タイムズ 1036-240)。

 

・名古屋地裁平成3年8月9日判決

 

夫の不倫相手に対して妻が請求した慰謝料請求事件において、夫 の賃借していたマンションの郵便受けから妻が無断で持ち出した
信書が書証として提出された。 被告は、これは違法収集証拠であるから証拠として採用すべきで ないと主張した。

 

裁判所は、民事訴訟法は、証拠能力について何らの規定をしてい ない、証拠は、それが著しく反社会的な手段を用いて採集された ものである等、
その証拠能力が否定されてもやむを得ないような 場合を除いて、その証拠能力を肯定すべきであるとして、
無断持 ち出しの違法性はその証拠能力に影響を及ぼさないとして、証拠 能力を認めた。

 

これは、夫と情交関係にあるフィリッピン人女性に対して、
妻が 1000 万円の慰謝料を請求した事件です。裁判所は 100 万円の慰謝 料を認めました。この夫婦は離婚しませんでした。
従って、慰藉 料も低額でした(判例時報1408-105)。

 

テスト問題 個人情報・プライバシーの侵害

 

興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針の( )内の空欄に言葉をいれよ

 

3 対象者の個人情報の取扱いに関する特例

 

(1) 利用目的の特定

 

ア 興信所業者は、取得した対象者の個人情報を依頼者に報告する目的以外の目的で利用しないこと。

 

イ 興信所業者は、依頼者における対象者の( )を確認し、その利用目的 が次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、対象者の個人情報を取り扱わないこと。

 

(ア) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的が( )の原因となるもので あるおそれがあるとき。

 

(イ) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的が( )の規制に関する 法律(平成 12 年法律第 81 号)
第2条の「つきまとい等」目的その他違法なものであるおそれがあるとき。

 

(ウ) 依頼者における対象者の個人情報の利用目的が配偶者からの( )及び被害者の保護に関する法律(平成 13 年法律第 31 号)
第1条第2項の被害者の所在の 調査の目的その他不当なものであるおそれがあるとき。

 

(2) 適正な取得(法第 17 条)
興信所業者は、依頼者の依頼に基づく対象者の個人情報の取得に当たって、( ) を 使用するなどとるべき調査方法が法令に触れるあるいは
当該調査方法によって法令に触れ る結果を生じることがないようにするため、必要な措置を講じること。

 

(3)利用目的の通知(法第 18 条)
興信所業者が対象者の個人情報を取得した場合において、「利用目的を本人に通知し、
又 は公表することにより本人又は( )その他の を害するおそれがある場合(法第 18 条第4項第1号)」に該当し、
その利用月的の対象者 への通知等をしなくともよい場合としては、次の場合が考え得ること。

◆探偵社ガルエージェンシー

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大阪市北区芝田2-2-13 日生ビル東館1階
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・新大阪
大阪市淀川区西中島3-8-15 EPO 新大阪 BLDG 10階
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